百合心中

ジャケット買いならぬ、タイトル買い、帯買いです。

あなたの心が迷ったなら　きっとここに辿り着く その店の扉を開ければ　見失っていた心が見つかる そう　その店の名は−

といった導入で始まる
少女達の淡い恋心とその為に抱えてしまう誰にも言えない大きな悩みの間で揺れ動き、迷う、少女達の姿を描いた一迅社、東雲水生さん*1の最新刊です。
前述したように今回もご多分に漏れずジャケ買いというかタイトル買いなわけですが、yh作品としては久々のアタリでした。
ジャケットの淡いタッチと書き込みの少ないふわっとした細い線に、古風ですが、王道的で丁寧に掘り下げられてボリュームもしっかりとしたお話。
個人的には『純水アドレッセンス』や『クローバー』に並ぶヒットです。
　
お話としては週刊少年ジャンプで過去に連載していた『アウターゾーン』や週刊少年ヤングマガジンで連載中の『XXXHOLiC』に似た感じでしょうか。
その話の主人公達が古風な洋館で営業する「猫目堂」と呼ばれるお店に迷い込み
そこでそのお店に迷い込んだ理由に気づき、新しい答えを見つけて前に進んでいくと言った流れです。
一般的な同サイズの本よりちょっとページ多めなんどえすが、収録作は本のタイトルでもある「百合心中」をはじめ5作品と少なめになっていて
前述したとおり1本1本のお話にしっかりとページ数が割かれており読み応えバッチリです。　

猫目堂の主人。名前は？？？	1話目『百合心中』の少女達

帯買いの原因となった帯のテキスト

　　

百合心中~猫目堂ココロ譚 (IDコミックス 百合姫コミックス)

*1:初恋姉妹もこの人の作品だったようで……これは買うしかないのか……。